世界樹の麓から先生へ
(※途中ver.5のネタバレが
含まれますのでご注意ください。)
突然の声掛けにも関わらず、
すぎやま先生へありがとうを伝える会へ
ご参加下さりありがとうございました。
すぎやま先生が愛し、SQUARE ENIXのみなさんと作り上げたアストルティアでこうして旅をでき、とても嬉しい日々です。
こうして自分がドラゴンクエストを楽しめる日々を作ってくださった1人であるすぎやま先生に、形として感謝を表したい。
アストルティアで写真を撮ることが大好きな私。思いついたのが、「冒険者たちみんなで写真を撮ろう!」でした。
突然の訃報。
当たり前は当たり前ではありませんでした。
そこにありすぎて、気付けませんでした。
自分の体の一部が無くなってしまった様な、そんな感覚に感情が追いつきません。
すぎやま先生の訃報を受けた時は、
3.11を思い出しました。
突然の揺れに頭が追いつかず、言葉も出なかったあの日にそっくりでした。
停電で暗くて寒い中、ロウソクの火を灯してみんなで毛布を集めて身を寄せあって。
あの時の支えは、みんなで話すことでした。
イベントだなんて不謹慎だろうか。
そんな考えもよぎりました。
ですが、この自分の頭で言葉にできない思いを誰かと話して、話した相手の言葉を支えにしたい。そんな思いで参加者を募りました。
参加してくださった皆さん、
本当にありがとうございます!
せっかく冒険者を募るのならば、
■皆さんが楽しめるものにしたい
■すぎやま先生にちなんだものにしたい
■ドラゴンクエストらしさのあるものがいい
そう思い、場所は久遠の森のE3
世界樹を見上げることが出来る場所にしました。
なぜここにしたのかというと、
ver.5のストーリーでヒメア様が大役を成し遂げて世界樹に昇っていかれたストーリーが、90歳まで現役で作曲をされていたすぎやま先生と重なったからです。
そしてみなさんにはすぎやま先生にちなんだものとして、先生の大好きなモンスターであるドラキーを連れて来てもらいました。
わざわざスカウトして参加してくださった猛者もいらっしゃって、すぎやま先生の偉大さを感じます。
すぎやま先生への思いや曲の思い出などをぽつりぽつりと話しながらの撮影会。
そうだよね。すごいよね。
それいい。今度聴いてみよう。
コンサートは鳥肌だった。
いいな、行きたかった。
あの曲は人生。
色んな言葉を聞いていく中で、
少しずつ胸が暖かくなっていきました。
無くなってしまった。
と思っていたすぎやま先生の音楽は今も確かにここにありました。
演奏のしぐさ、もしくは
タクトをふるしぐさでの撮影会。
「みんなの奏でる音符が、
世界樹に吸い込まれていくようだ」
そう誰かが話しました。
震えました。
世界樹を通して、すぎやま先生に
私たちはこうして楽しんでいるよー!
こんな素敵な世界を作ってくれてありがとう!
ここに集まった冒険者たちの気持ち。
先生に届いていますでしょうか。
何となくですが、すぎやま先生は一足先に天界でドラゴンクエストの世界を楽しんでいらっしゃるような気がしています。世界樹の葉の間から顔を覗かせて。いつまでも悲しい気持ちでいてはいけないと思いました。
こうしてすぎやま先生の音楽は、思い出となりそして明日からもドラゴンクエストの日常でもあり続けます。
フレさんが、「すぎやま先生の音楽は血肉となって体を巡り馴染んでいる」と呟いていて、無くしたと思っていたすぎやま先生の音楽は、こうして自分の中で生き続けていると気付きました。
アストルティアを冒険する中で歴代の曲を聴くようになり、そこからシリーズ毎に聴いていった日々は確かにそこにあり、私の冒険の書の大切な1ページです。先生の冒険の書の一部を、読ませて頂けてとても嬉しいです。
すぎやま先生の音楽の世界の中を、まるで水や空気のように身体に馴染ませながら。先生の愛したドラゴンクエストを、これからも楽しんでいきます。
すぎやま先生へ。世界樹の麓から。